膠原病(こうげんびょう)は、免疫の異常により、自己の組織や臓器を攻撃して炎症を引き起こす疾患群の総称です。主に関節、皮膚、血管、筋肉などの結合組織が影響を受けることが多く、全身にさまざまな症状を引き起こします。膠原病には、全身性エリテマトーデス(SLE)、関節リウマチ、全身性強皮症、多発性筋炎・皮膚筋炎などが含まれます。

●症状
膠原病の症状は多岐にわたりますが、主なものとして発熱、関節痛、筋肉痛、倦怠感、皮膚の発疹、レイノー現象(寒さで指先が白や青に変色する)などが挙げられます。また、病気の種類によって特有の症状が現れることがあります。例えば、SLEでは蝶形紅斑と呼ばれる顔の発疹が特徴的です。

●原因
膠原病の明確な原因は不明ですが、免疫系の異常が主な要因です。遺伝的要素、感染症、ストレス、ホルモンの影響が関与していると考えられています。特に女性に多く発症し、20〜40代に好発することが一般的です。

●治療と予後
膠原病は根治が難しい疾患ですが、ステロイド薬や免疫抑制薬、抗リウマチ薬を使用することで症状をコントロールできます。病気の種類や重症度によって治療法は異なり、定期的な診察と治療が重要です。

早期診断と適切な治療により、日常生活を問題なく送れるケースも多いため、疑わしい症状があれば専門医を受診することが大切です。