左右の手のひらや足の裏に小さな水疱が多発したかと思えば、それが間もなく膿疱化してしまうのが掌蹠膿疱症です。また周囲には湿疹がみられるようにもなるのですが、かゆみの症状がみられることもあります。膿疱については、その後は痂疲化するなどして軽快していきますが、この症状を慢性的に繰り返すのも同疾患の特徴です。
発症の原因については、扁桃腺、歯、鼻といった外部と接触しやすい部位に慢性の感染症がみられる、あるいは金属アレルギーのある方、喫煙者も発症するリスクがあると言われています。
同疾患は症状が特徴的なので、その経過などから診断がつけられることもありますが、似たような症状がみられる病気(水虫 など)もあるので、病変の一部を採取して、顕微鏡で詳細を調べる皮膚生検を行うこともあります。
治療に関してですが、扁桃腺による感染症や喫煙、金属アレルギーなど原因が特定しているのであれば、扁桃の摘出、禁煙、歯科金属を取り除くなどを行っていきます。また皮膚症状を抑える治療では、ステロイドや活性型ビタミンD3の外用薬による薬物療法、光線療法(PUVA、NB-UVB)などをしていきます。