尖圭コンジローマは、ヒトパピローマウイルス(HPV)の感染によって引き起こされる性感染症の一つです。主にHPVの6型や11型が原因で、性行為によって皮膚や粘膜に感染します。感染後、数週間から数か月の潜伏期間を経て、外陰部や肛門周囲、口腔などにいぼ状の隆起が現れるのが特徴です。

●症状
尖圭コンジローマの特徴的な症状は、乳頭状またはカリフラワー状の柔らかいいぼが性器や肛門周囲に発生することです。かゆみや軽い痛みを伴うことがありますが、多くの場合、痛みはありません。放置するといぼが大きくなり、感染部位が広がることがあります。一部では、免疫力の低下により再発しやすい場合があります。

●原因とリスク要因
尖圭コンジローマの主な感染経路は性行為で、コンドームを使用しない性行為や複数の性的パートナーを持つことがリスクを高めます。また、HPVは非常に感染力が強く、感染者との直接接触で容易に伝播します。

●治療と予防
治療には、イミキモドクリームやポドフィリン樹脂などの外用薬、液体窒素による凍結療法、または電気メスやレーザーによる切除が用いられます。再発する場合も多いため、定期的な診察が必要です。

予防には、コンドームの使用やHPVワクチンの接種が効果的です。症状がある場合は早めに医療機関を受診し、適切な治療を受けることが重要です。