口唇ヘルペスは、単純ヘルペスウイルス(HSV)の感染によって、主に唇やその周囲に小さな水疱ができる疾患です。HSVには1型と2型がありますが、口唇ヘルペスの多くは1型によるものです。初感染後、ウイルスは体内の神経に潜伏し、免疫力が低下したときなどに再発する特徴があります。
●症状
初感染時には発熱や全身倦怠感を伴う場合もありますが、多くの人では症状が軽く、気づかれないこともあります。一方、再発時には、唇やその周囲にピリピリした違和感やかゆみが現れ、その後に小さな水疱が形成されます。これらの水疱は破れると潰瘍化し、痛みを伴うことがあります。再発は、ストレス、疲労、風邪、日焼け、ホルモンバランスの変化などが引き金となることが多いです。
●治療と予防
口唇ヘルペスは抗ウイルス薬で治療します。外用薬や内服薬があり、早期に治療を開始することで症状の進行を抑えられます。また、症状が出ている間は他人にウイルスが感染するリスクがあるため、接触を避け、手洗いを徹底することが大切です。
予防には、免疫力を低下させないようバランスの良い生活を心がけることが効果的です。再発を繰り返す場合は、医師に相談することで適切な対策がとれます。