厚い爪は、爪の表面が通常よりも厚く硬くなった状態を指します。この状態は「爪甲肥厚(そうこうひこう)」とも呼ばれ、足の爪に多く見られる症状です。爪が厚くなると、爪切りが難しくなったり、靴に当たることで痛みが生じたりすることがあります。放置すると見た目が悪化するだけでなく、爪の変形や炎症を引き起こすこともあります。
●原因
厚い爪の原因には、爪への過度な圧力や摩擦、外傷が挙げられます。また、白癬菌(カビの一種)が感染して起こる爪白癬(爪水虫)や、加齢、遺伝的な要因も関与します。さらに、糖尿病や末梢動脈疾患などの循環障害が原因で爪が肥厚する場合もあります。特に高齢者では、爪の成長が遅くなるため、肥厚しやすくなります。
●治療と対策
原因に応じた治療が必要です。爪白癬が原因の場合は、抗真菌薬(外用薬や内服薬)の使用が効果的です。加齢や外傷が原因の場合は、専門家による爪のケアや適切な爪の切り方が推奨されます。日常生活では、爪に圧力をかけない靴を選び、足の清潔を保つことが予防につながります。
厚い爪は放置すると症状が悪化することがあるため、早めに皮膚科や専門のフットケアを受けることが重要です。