毛器官の疾患(AGA、抜毛症 など)のひとつで、何の前触れもなく境界がはっきりした円形(コイン状)の脱毛斑が現れる状態を円形脱毛症と言います。脱毛斑の数については単発もあれば、多発することもあります。大きさについては様々です。このほか、全ての頭髪が抜ける(前頭脱毛症)、頭髪だけでなく全身の毛が抜ける(汎発性脱毛症)、側頭部から後頭部にかけて帯状に脱毛する蛇行性脱毛症も円形脱毛症の種類になります。

発症の原因については、自己免疫疾患やストレスが関係しているのではないかと言われていますが、完全には解明されていません。

治療に関してですが、単発型や脱毛斑が2、3ヵ所程度で範囲が狭い場合は自然と治癒するのを待ちます(2~3ヵ月程度)。なお脱毛範囲が広い場合に治療をすることになりますが、その際はステロイド、ミノキシジル、カルプロニウム塩化物などの外用薬を使用していきます。上記の治療では改善が難しいという場合は、ステロイドの局所注射、光線療法(PUVA)、内服薬(ステロイド、免疫抑制薬 等)などを用いることもあります。