カンジダは、カンジダ属という真菌(カビ)の一種によって引き起こされる感染症です。カンジダ菌は健康な人の皮膚や粘膜、消化管、膣などに常在しており、通常は問題を起こしません。しかし、免疫力の低下や体内環境の変化により、異常に増殖することで症状が現れます。

●主な種類と症状
カンジダ感染症は、感染部位によって以下のように分類されます。
・口腔カンジダ症(口の中):白い斑点が口内や舌に現れ、痛みや不快感を伴う。
・膣カンジダ症(女性の膣):強いかゆみ、白いおりもの(カッテージチーズ状)や痛みが・特徴。
・皮膚カンジダ症(皮膚のしわ部分など):赤い湿疹やかゆみが生じる。
・全身性カンジダ症(重症の場合):血流を介して全身に広がり、命に関わることもある。

●原因
カンジダ感染症の主な原因は、抗生物質の長期使用、妊娠、糖尿病、ストレス、免疫力の低下(例:がん治療、HIV感染)などです。これらの要因が体内の菌のバランスを崩し、カンジダ菌が異常増殖します。

●治療と予防
治療には抗真菌薬(外用薬や内服薬)が使用されます。感染部位や症状の程度に応じて、医師の指示に従うことが重要です。予防には、適切な衛生管理、免疫力を維持する生活習慣、抗生物質の使用を必要最小限に抑えることが効果的です。

早めの対処で悪化を防ぐことができるため、気になる症状があれば医師に相談しましょう。