乳児(1歳未満)の時期に発症する湿疹を総称して乳児湿疹と言います。その中で最も代表的とされているのが、乳児脂漏性皮膚炎です。同湿疹が起きる原因ですが、乳児期は皮脂分泌が活発になるのですが、生後2~4週間の期間で皮脂腺が多いとされる頭部やおでこに紅斑や黄色っぽいかさぶたがみられ、次第にポロポロ落ちるようになります。かゆみなどの自覚症状は軽度にみられるという程度で、1歳を過ぎる頃には解消するようになります。治療については、脂漏部位(頭部、おでこ 等)を洗顔や洗髪によって清潔に保つほか、ステロイド外用薬を塗布するなどしていきます。

このほか、アトピー性皮膚炎も乳児のうちから発生するので、乳児湿疹のひとつに数えられます。さらに口周りの皮膚炎(よだれかぶれ:唾液や食物に含まれる成分が刺激となって起きるかぶれ)、食物アレルギー(食物がアレルゲンとなって発症するアレルギー症状)による湿疹というのもあります。