しらみ症は、寄生虫のしらみが頭皮や体毛、衣類に寄生し、吸血することでかゆみや皮膚炎を引き起こす疾患です。主に頭しらみ、体しらみ、毛しらみの3種類が存在し、それぞれ感染部位や感染経路が異なります。頭しらみは主に子どもに多く、体しらみや毛しらみは集団生活や衛生環境が悪い状況で発生しやすい傾向があります。

●症状
主な症状は激しいかゆみで、頭しらみでは頭皮や耳の周囲、体しらみでは衣類の密着する部分、毛しらみでは陰部などがかゆくなります。かゆみが強い場合、掻きむしりによる傷が感染症を引き起こすこともあります。また、しらみの卵(白っぽい粒)が髪の毛や衣類に付着しているのが確認できることがあります。

●感染経路
しらみは接触によって広がります。頭しらみは髪同士の接触、体しらみは衣類や寝具の共有、毛しらみは性行為や密接な接触が主な感染経路です。

●治療と予防
治療には、頭しらみ用の薬剤シャンプーやくしを使ってしらみや卵を取り除きます。体しらみや毛しらみの場合は、衣類や寝具を高温で洗浄・乾燥させることが重要です。感染を防ぐためには、清潔な生活環境を保ち、個人の衛生管理を徹底することが有効です。

しらみ症は早期に対処すれば改善しやすい疾患であり、症状がある場合は速やかに適切な治療を受けましょう。