強いかゆみが伴う湿疹(ジュクジュク、カサカサ など)が体中にみられる皮膚疾患になります。早ければ生後2ヵ月程度で発症し、顔や首、肘や膝の屈曲部などに左右対称で症状がみられるようになります。これが良くなったり悪くなったりを繰り返し、慢性的に経過するというのが特徴です。なお、あまりのかゆみに耐えきれずに爪を立てるなどすれば、とびひを併発するなど、さらに皮膚症状を悪化させることもあります。

同疾患は乳幼児によくみられ、これまでは成長と共に症状は改善していくと言われていましたが、最近は成人になっても症状が続く、あるいは成人を過ぎてから発症するというケースもみられるようになりました。

発症の原因は特定されていませんが、アレルギー疾患を発症しやすい体質(アトピー素因)、あるいは皮膚バリア機能の低下に加え、アレルゲン(アレルギー症状を引き起こす原因物質)やストレス・過労、引っかき傷などによって症状を悪化させているのではないかと言われています。

このアトピー性皮膚炎は、発症時期によって症状が変わっていきます。乳児期(1歳未満)では、かゆみと湿り気のある赤い湿疹がみられ、頭部や顔面を中心に肘や膝の屈曲部などで発症がみられます。幼児期(1歳以上)になると顔面の症状は減少するものの、首回り、肘、膝の内側にかゆみが伴うカサカサした湿疹が現れるようになります。また思春期以降では、顔面や頸部をはじめ上半身を中心に湿疹の症状がみられていきます。この場合の湿疹も乾燥したカサカサの状態になっています。